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【新春特別企画:新加入選手インタビュー】鈴木修人選手<前編>

新春特別企画として、既に公表している新加入選手のインタビューをお届けいたします。2011シーズンに新たに栃木SCへ加入する頼もしい選手たちを、ファン・サポーターの皆様に、より深く知って頂く為に、インタビュー記事(2部構成)にて毎日更新していきます。


第9回は、鈴木修人選手<前編>です。


自分を必要としてくれている、栃木への期限付き移籍は即決だった。いち早くチームにフィットできるように、予習にぬかりはない。市船の先輩である大久保裕樹、面識のある水沼宏太から情報を仕入れ、自らも昨季の栃木の試合映像をこまめにチェック。「自分が入った時にどう動こうか」具体的にイメージし、頭の中でのシミュレーションは既に済んでいる。あとは膨らませたイメージをピッチで表現するだけだ。プレーメーカーとして中盤の底から質が高く、種類の豊富なキックを生かし、サイドチェンジや決定的なパスで攻撃に幅をもたらす。「試合に出ていない、結果を残せていない自分にチャンスをくれた」栃木への恩返しは、もちろん「J1昇格」。常勝・鹿島で身体に染み込ませた勝者のメンタリティを発揮し、栃木の躍進を支える。
新春特別企画として、既に公表している新加入選手のインタビューをお届けいたします。2011シーズンに新たに栃木SCへ加入する頼もしい選手たちを、ファン・サポーターの皆様に、より深く知って頂く為に、インタビュー記事(2部構成)にて毎日更新していきます。


第9回は、鈴木修人選手<前編>です。


自分を必要としてくれている、栃木への期限付き移籍は即決だった。いち早くチームにフィットできるように、予習にぬかりはない。市船の先輩である大久保裕樹、面識のある水沼宏太から情報を仕入れ、自らも昨季の栃木の試合映像をこまめにチェック。「自分が入った時にどう動こうか」具体的にイメージし、頭の中でのシミュレーションは既に済んでいる。あとは膨らませたイメージをピッチで表現するだけだ。プレーメーカーとして中盤の底から質が高く、種類の豊富なキックを生かし、サイドチェンジや決定的なパスで攻撃に幅をもたらす。「試合に出ていない、結果を残せていない自分にチャンスをくれた」栃木への恩返しは、もちろん「J1昇格」。常勝・鹿島で身体に染み込ませた勝者のメンタリティを発揮し、栃木の躍進を支える。
Q:栃木へ期限付き移籍をされた今の心境を教えてください。
「試合に出られていない、結果を出せてない自分に、栃木からチャンスをもらえて素直に嬉しかったです。栃木からは早い段階でオファーをいただいたので、ほぼ即決で自分の中では行こうと決めていました。栃木への移籍が現実になり、凄く楽しみですし、チャンスをくれた栃木に貢献できるように頑張りたい気持ちが強いです。」

Q:他にもオファーがあったのでは?
「代理人の方とも話し合って、早い段階でオファーをくれたチームに、欲しがってくれているチームに行こうと思っていました。」

Q:同じ新加入の鈴木智幸選手は、「修人がいるので心強い」と言っていましたが。
「代表で一緒でしたからね。でも、メールしたら返って来なかったですけど(笑)。」

Q:最大の決め手は何でした?
「大久保さん(裕樹選手)はじめ、知り合いがたくさんいましたし、ダブルボランチを採用している日本人監督の下でサッカーをするのが僕の理想でした。たまたま栃木もそういうシステムでしたし、松田さんという素晴らしい監督もいらっしゃったので、自分には好条件だと思いました。」

Q:奥様にご相談は?
「してないです。栃木からオファーが来ているということは伝えましたが、『どこでもいい』と言ってくれていたので、それほど相談はしていませんでした。ただ、決める直前には『移籍するよ』とは伝えましたけど。」

Q:先程、名前が出ましたが、市船(船橋市立船橋高校)の先輩には相談に乗ってもらっていたと。
「大久保さんや、たまたま宏太(水沼選手)とも知り合いだったので、宏太にも電話はしました。『選手同士の仲が良いし、宇都宮は住みやすい街だよ』と言っていましたね。鹿島は田舎だったので、宇都宮の方が都会で良かったです(笑)。詳しくは言えませんが、戦術面のことも聞きました。オファーをもらってからは、何試合か映像で試合も観ていました。」

Q:サッカーをするには鹿島(アントラーズ)は最適の環境だと、よく耳にしますが。
「デパートはないし、遊ぶ場所もないし、息抜きができなかった部分はありますね。でも、グラウンドはいいので、サッカーをする環境は良かったですけど。ただ、不便は不便でした。」

Q:市船の話題をもう少し。市船で培ったものがプロの舞台でも生かされていますか?
「市船ではガンガン走る、高校生らしいサッカーをしていました。その中で自分は少し甘い部分がありましたが、大久保さんをはじめ後方の選手には身体を張った闘志溢れるプレーを見せてもらいました。やらなければいけないことは身に付いたし、人間的にも成長できました。だから、市船に行って良かったですね。」

Q:とにかく練習は厳しいですよね。
「全員がタイム以内に入れないと、もう1本インターバル走が追加なので、大久保さんには背中を押してもらい、助けてもらっていました。インターバル走の『16』(ゴールラインとゴールラインの間を16秒で走り、44秒でスタートラインに戻り、再びダッシュの繰り返し)は本当にきついです・・・よ。」

Q:映像でご覧になって栃木の印象はどうですか?
「凄くアグレッシブに動いて、組織として戦っている印象が強いですね。ただ、チームのことよりも、『自分が入ったらどう動こうか』とイメージして観ていました。僕はパスを出すのが持ち味なので、例えば、宏太が逆サイドから走り込んでパスを受けたりしていたのを見て、『パスを出しやすいな』と。」

Q:印象に残った試合はありました?
「アウェイの福岡戦は観ていました。粘り強かったし、J1に昇格した福岡にも劣っていなかったですし、自分はまだ加入していませんでしたが、勝ったことが嬉しかったですね。」

Q:松田監督の印象は?
「温かい方だな、という印象を持っています。」

Q:ハードワーク、ディシプリン、コミットメントなど栃木のチームコンセプトに関しては?
「自分がいい選手であればそういうことができているだろうし、そういうことができていれば起用してくれると思っています。」

Q:全員の意思統一が求められるゾーンディフェンスに関しては?
「僕としては身体能力が高くないですし、マンツーマンは身体能力がないと厳しいので、頭を使ったゾーンの方がやりやすいですね。後ろから隙があれば突っついたり、カバーリングやインターセプトなどを心掛けようと思っています。」

Q:鈴木修人選手のストロングポイントは?
「キックは得意なので、色々なキックを使ってサイドチェンジのボールを出したり、FWの動きも見てパスを出すことで、プレーメーカーではないですけど、ゲームを作っていけたらいいですね。ボールを触って、ペースというかリズムが出てくる選手なので、たくさんボールに触りたいですね。」

Q:ファーストタッチには気を配りますか?
「ボールが来る前に首を振ることは心掛けています。」

Q:ご自身の中に調子の良し悪しを判断するバロメーターはありますか?
「アップの時のキックの質で分かりますね。ちょっと調子が悪いと思ったら、今日は守備から入ろうと切り替えます。A型で神経質なので、味方からボールをもらってミスをしたくないですね。自ら奪ったボールであればミスしてもいいだろうくらいに考えます。本当に調子が悪ければ、2タッチ以内にパスを出したりします。ミスが少ないのが本当にいいボランチだと思うので。」

Q:プロのピッチに立って感じた改善点は?
「ボールを散らせることは鹿島での練習試合でも問題ありませんでした。身体が小さく身体能力はあまりないので、プロに入った時は吹き飛ばされたり、自分がボールを持っている時もタックルされてバランスを崩したりしたので、フィジカル面やボディバランスは課題でした。フィジカルの強い人と競り合ったら勝てないなと思ったので、隙を突いてインターセプトしたりすることを、今は頑張ろうかなと思っています。そうやってボールを取れたらいいなと思いますね。」

Q:その上でフィジカルも強化すると。
「体幹トレーニングなどもやっているので、栃木でも徐々に鍛えていければいいですね。」

Q:今季はJ1から降格してきた古巣・湘南ベルマーレ戦もあります。
「凄く楽しみですね。僕が居た頃とメンバーが変わっていますが、僕が在籍していた時の選手との対戦は楽しみです。ただ、絶対に負けたくはありません!それよりもJ1に昇格して鹿島と対戦できた方が嬉しいですね。」

Q:J2で対戦が楽しみな選手はいますか?
「鹿島から、湘南、横浜FC、(ファジアーノ)岡山などレンタルで行く選手が多いので、それぞれの選手との対戦は楽しみですね。『グラウンドで会おうぜ』と言って別れたので。鹿島の選手と対戦する時はワクワクするはずです。」

Q:湘南で経験されたJ2とは、どんなリーグでした。
「リーグ戦が長かったので、タフなリーグだなと。僕がプロになってから1年目は鹿島が優勝して、2年目はベルマーレが昇格して、3年目は天皇杯を鹿島が制したので、栃木でも今年なにかを獲れたら嬉しいですね。」

Q:J2は攻守交代が激しいという感想が多いのですが。
「天皇杯でロアッソ熊本と対戦する時にJ2の試合を観ましたが、後ろから蹴ることが多かったので、それで忙しない印象があるんじゃないですか?鹿島は絶対に最終ラインからでも繋ぐので。DFラインからボールをもらったら、落ち着くようにしたいですし、全部のボールが自分の所に入るように動きたいですね。」

Q:常勝・鹿島で学んだことは?
「メンタリティが強いですね。自分に自信がある選手が多かったので、どの方向から敵が来ても慌てないし、毎試合同じレベルのパフォーマンスを出せるメンタリティが凄いですね。技術ももちろんありますし、野沢さん(拓也選手)と本山さん(雅志選手)は足にクッションが付いているようなプレーをするので、最初は本当に驚かされました。僕も高校、大学と技術では劣る方ではなかったのですが、先輩達を見て驚きましたね。」

Q:元旦の天皇杯決勝で感じたのは、試合運びの巧さでした。
「79年組は、サッカーを知っていますからね。」

Q:同世代の選手の活躍は刺激になりますか?
「鹿島を選んだ時点でそれほど早く試合に出られるとは思っていなかったので、焦りはなかったですね。出られればやれるという気持ちでいましたし、試合には出られませんでしたけど、そういう気持ちでいたので、いつか俺も出てやるという気持ちが強かったです。焦って練習しなきゃというほどではなかったですね。」

Q:今年から黄色のユニホームに袖を通します。現時点でイメージが沸きますか?
「市船の時は青、早稲田ではエンジ、鹿島では赤茶だったので、黄色は未知数ですね。」

(前編)
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